花の言葉

　さる方の御供養を承り私は何時もの通りお花を生けました。お年を召した方ですし、礼儀作法にお詳しい方と伺っていますので、私も好きな白菊に添える花も白を選び薄紫や淡い色を添えました。翌朝驚きました。凄い匂い、今日の花は殆ど香りの少ない花、何故？と思ったけれど、これではお経を読む人が困ると思い、全部片づけて花屋さんに走りました。お店が空いて無かったらどうしようと思いながら。匂いに気を付けながら求めて間に合いましたが、濃いめの花も入れたので少し心配したのですが、杞憂でした。その遺影を拝見して、その華やかなお姿と堂々とした佇まいに、気付きました。私は、静かなだけは嫌いよと伝えられたのですね。最後近くまで最前線でお仕事をされていた沢山の使用人をまとめておいでになった方、彼岸に渡ってもこんなに活き活きとした遺影にパワーを遺す方だったのでした。無色の花で送られるのはご不満を伝えられたと私は、分かりました。何時もの匂いなど殆ど感じない白い花たちだったのだけど、伝わったご意志をしっかり感じた次第でした。

彌　叡

なるほど

　モーニングショウの番組で昨日のサッカー試合を見ていました。試合そのものはサッカーを知らないから感心して見ていました。コメンテーターの長嶋さんの発言にアラ！と思ったのです。彼は巨人御大の長嶋監督のご子息、ネームバリューもあって、良くテレビに出てきていらっしゃる。何時もは世評其の儘に、単純な推理だったり、同席の人に「馬鹿じゃないの」等と少し足りないの？と言う感じだったけど今日は一寸驚きました。積極的に発言するのは同じだけど周囲やテーマの人達への配慮がキチンと出来ている、何ヶ月か見ていなかった間に成長なさっている、今日は安心して発言を聞きました。関係の無い方でも欠点をとやかく言われるのは何となく厭、人間は毎日変わるんだよね。でも配慮が出来るように変わるって大変な勉強だと思います。ああ良かったこと。関係の無い人なのに、ね。

彌　叡

丈夫な洋服

　もう５年以上経つと思います。ユニクロでスカイブルーのジャンパーを買いました。昔から着ている物が重くて、お出掛けの時は良いのだけれど、普段はあまり役に立たないので知人のアドバイスで吃驚するような色の物を買ってしまったのです。毎年取り出して着ています。何処も傷まず軽くて大変重宝、良くもって居ます。サル外国の大統領夫人が山ほどお買いになったとか、今日の新聞にもポーランドに新店舗が開店し、大変な客など書いてあり、お洒落も然る事ながら、丈夫で長持ち軽くて温かい、そんな物の需要が矢張り強いと実感しました。それに、お安ければなお良いかもね。１枚しか持っていないけどこのコート本年も活躍しますね。えーっ！ユニクロ？なんて言っていたのに。何せ、カシミアはお高いし着倒すのは勿体ないように思う貧乏根性も無いことも無いし。

彌　叡

ご面相

　先日の小椋佳さんのコンサートで、ご自身がおっしゃっていたのだけれど、曲が何曲もヒットしてからもテレビに出たり人前に出るのが厭だったそうな。何故なら自分が醜男だと知っているから恥ずかしかったそうです。共演した中に同じようにテレビ嫌いの歌手が居てそれは井上陽水だったそうで、そんな話で笑わせましたが。今や二人ともトップのシンガーソングライターライター。堂々と生きてらっしゃる。大きく生きていれば顔なんてかえって渋い魅力が出るのですね。小椋佳さんの品格ある歌詞も、同じように学びです。明るく堂々と生きましょうよね。

彌　叡

銀杏

　まだ今年の銀杏並木を見ていませんがテレビの画像を見て、ああ、美しいと思い出しました。昔歩いた田舎の銀杏並木、コロナの憂いの中見に行った新宿御苑の銀杏や薔薇、どの花も心を温かくしてくれます。でも時代なのか、行儀の悪い節度を知らない見物客が多いみたいですね。ルールを知らない外国人だけじゃなく、道徳に厳しいと言う日本人まで、、自分本位ですね。仕方がないかな。全ての感じ方が変わってきているようだから。又昭和じゃないって言われる。でもそう言う人も大抵は昭和生まれなのに。お互い、みっともないことは止めたいですね。銀杏が散らないうちに歩いてきましょう。

彌　叡

自分への苛立ち

　この所時々イライラするときがある。考えが現実とどうしても一致しないときもあるけど、何故？どうして？と言う納得出来ない、理解出来ない時の苛立ちが多いように思う。自分の判断や知識に完全な自信があるとは言えないけれど、可笑しいと思うことが多すぎて、果ては自分に腹が立ってきます。不幸ですね。年々潔癖になってきている自覚のせいも有るかも知れません。許容する幅も自分で驚くほど広がって居ると思うけど、この苛立ちは…矢っ張りノーマルじゃないことがいっぱいなんじゃないかな。これも歴史かしら苛立ちは躰に悪いからと言えば、妥協？胆力？。まずは深呼吸です。

彌　叡

腰

　１日に１回殆ど毎日散歩に出ます。義務では無くて少し動かないと私の血管や神経が動き出さないので、小さい頃からの御転婆がまだ残っているのかも知れません。最近もそんな話がたまたま出て来て思い出しました。当時住んだ雪国でサクランボの木に登って食べていたら父に叱られて、慌てて降りようとしたら枝に足が引っかかり逆さまにぶら下がったこと、泣きもせず降りた私に父が頭を撫でながらーこの子は－！と呆れて居たっけ。鮮明に思い出して苦笑です。朝１時間ほど歩いてくると体が柔らかくなります。自分で運動をしているとは思っていないけど自然になっているかも。今日も晴れています。少し小物を買いがてら、歩いてきましょう。朝遅い息子殿と朝食は一緒にしないけど私の自由な朝です。

彌　叡

コンサート

　お誘い頂いて小椋佳さんのコンサートに行きました。彼の音楽は日本の歌とも些か違う、クラシックとも少し遠い特殊な世界に有ると思っています。何より私が好きなのが歌詞、幸せなひとときを頂きました。それに、こうなり遂げたそして音楽大好きな小椋さんの許に集まったと言う高齢者のバックコーラスの人達、今回は20名もいらしたかしら、見たことのない世界でした。自分の人生があの歌詞と弦楽とバックコーラスの前では色褪せて見えました。でも本当に嬉しいコンサートでした。東大で小椋さんと同期で今もお親しいと聞く方のお心遣いにお礼を申し上げます。私の行動に異を唱えない大らかな息子への感謝もあり、周りのご縁有る方達の優しさもあり、私は幸せですね。文句を言ったら罰が当たります。！

彌　叡

会話の妙

　所謂タレントではない40年以上も芝居の役者として生きて来た人達の何とも言えない会話の妙に感動しました。インタビュー番組でも有るけど町の風景を見せてくれる大人の番組。冗談を言いながらちゃんと深い意味をちらつかせる、これは長い間の苦労と人に揉まれて学んだものでしょう。偉そうにもしないし、古い付き合い同士なのに丁寧な言葉遣い、半端ではない生き方が、役者の長を造ったのだろうと思いながら、決して美男子では無いけれど、味のある風貌に見とれました。何が人をつくるのだろう。銭金「ぜにかね」じゃ無い。良い人達にテレビを通してだけど会いました。私の感覚です。

彌　叡

散歩して

　天気も良いし、少し久し振りに独り旅をしようと思い出掛けました。例に依って、行き先は駅に着いてから気の向くまま、東に行くか西に向かうか、思い付きです。川を見たくなり電車で西へ多摩川の駅で降りて岸辺に参りましたが、沢山の人、キャッチボールをしている親子も居り、日向ぼっこの友達同士もいらっしゃる。腰掛けてのんびり小一時間、何だか落ち着きました。こんなに歳を取っても悟りきれずイライラする事有るものですね。こんな時、自然は良いです。多摩川は大きな川、暫く雨が降らないからゆったりと流れる広い川です。何日ぶりでこんなにゆっくりしたかしら？現実には何も忙しいことも心配な事も無いけれど、心や思いや感じは生きていますものね。メールが入って思いがけず川を眺めていた時間の長さに驚きました。自然は常に人をいやしますね。又来てみましょう。

彌　叡