剣難

　一見おっとりと見える私、時々思わぬ怪我をしてしまいます。２年前は頭にコブを２つ作り骨折をし、締まらない年でしたが、今日又、頭を打って仕舞いました。痛っ！と思って頭を触ったら、もうプーッと頭が膨らみ、早いこと、もうコブです。直ぐに冷やしたけど中々凹まなくて、1日かかりそう。昔ならサッと避けたのに、これは年齢のせい？それとも私は、険難の相があるのでしょうか。そして、皆自分で受け止めてしまうからケガをしてしまう、愚かです。このコブを早く消さないと、また？と笑われますね。いやはやの朝です。

梅の記憶

　この頃、タレントや俳優が日本のあちこちを歩いて紹介してくれる、旅もどき番組が沢山あって、結構楽しい。もどきと言うのは、食べるのがメインみたいに見えるときが多いから。笑い。寒い朝、雨戸を開けに玄関を出たら、2軒ほど先のお宅の白梅が咲いているのを見つけました。旅番組で、梅が咲き出しましたねと言っていたので、まさか？と思っていたのだけれど、本当に咲いていました。白梅は真っ白ですね。些かまだ眠気が残っていた目がバッチリあきました。昨年は、親しい方と湯島天神の白梅を観に行きました。今年はテレビ見物、でも、美しいものは香りを伝えてくれます。四季のある日本は倖せですね。地震や色々あるけど、心を打つものが沢山有りますし。白梅を見て、寒さを少し忘れる想いになりました。誠に単純な私です。

彌　叡

黄楊の櫛

　テレビの京都あちこちを見ていました。お寺だけではなく、町の様子もあって、何だか懐かしくなりました。昔歩いた四条河原町通、あ、このお店はよく知っている。黄楊のクシを作って売っている、舞妓さん取り合いの老舗、私も夫に勧められて手作りのクシを買いました。素朴な丁寧な作りの櫛です。毎日この櫛で髪をといていると髪がつやつやになると言われていて、祇園の人達が大切にしているクシです。結構お高くて1つ一万円以上していましたね。もう５０年も前の話です。テレビ番組では、二万円と言っていたから、今でも貴重品なんですね。親しい人に差し上げたけど、使ってキレイな髪になっていたら嬉しいけど。テレビで京都を寄り道をしました。もう一度京都を歩きたいな。

彌　叡

睦月も半ば

　例年も同じだったのだろうけど、この冬は寒すぎるように感じる。年のせいもあるのかしらね。朝、昔ながらの雨戸を開けに玄関を出ると、呼吸を忘れるように寒気が襲いました。私は、暗いのが大嫌い、家の中も日が射すように雨戸もカーテンも皆あけて明るいのが好きです。人間も明るい人が好き、性格だから仕方が無いですね。えっちらおっちら言いながら毎朝雨戸を開けます。ま、運動にもなりますから苦にもなりません。と並べると、私は、楽天家なのかも知れません。自分では苦労性だと思っていたけれど。何かが起きるまで、今年は明るく生きましょう。

彌　叡

八代亜紀の歌

　歌手の八代亜紀が亡くなった。私も、あの舟唄が好きでした。私は、お酒も飲めないし、居酒屋も知らない。でも、あの歌は何処で聴いてもお酒がただよっている。「舟唄」の心は大人の思いですね。聴いて居ると、過ごしてきた人生のあれこれの匂いが浮かんでくる。色々な歌があるけれど、こんな大人の風を感じるのはこの舟唄だけ。何故かしらね。私だけの思いです。このうたを唱えるのは、矢っ張り熟した大人だよね。ご冥福を祈ります。いちファンより。

彌　叡

日の出

　何となく午前5時に目が覚めてカーテンを開けました。起きるのには少し早いしと空を見上げて吃驚しました。太陽が光っている！東南の方向に、薄雲があるけど光っている、思いました。私は、日の入りは見たことがあるけれど、日の出を見たことが無い、登山をしたことも無いから、現代の人が富士山の頂上で上がってくる太陽に手を合わせる気持は私も解るけど経験はありません。早起きは必ず良いことがあると昔から言われていますが、図らずも目覚めたから。でも、これは日の出ではありませんね。ちゃんと早く起きて待ち構えて、場所も決めてお待ちしなければ。生きている内に、私の一生を見ておられた太陽に手を合わせたい。有り難うございましたって。心がけです。

彌　叡

ジャンクメール

　忘れた頃にジャンクメールが復活して嫌な思いがする。勘違いも有るのかも知れない。電子系は、全て世帯主の名前だから、メールの送り主は老女の独り住まいと思って、詐欺の引き込みのつもりかも。！今日は、今晩伺いますと言うメール、上手く行っていると思ってお金を取りに来るつもりかしら。一切完全削除に徹して居るけれど、確かに気分が悪い。息子殿や今日不動のご縁日にいらっしゃる方の力をお借りします。来るはずはないのに、迷惑な奴、気分が悪い。！

彌　叡

表面

　土曜日朝１０時、何時もの音楽番組にチャンネルを合わせます。大袈裟な言い方ですが８時起床でそれからの二時間は忙しく、座って、マグカップを持つのは何時も１０時。ゆっくりと観て、不思議に、ほうとか知らなかったという話が必ず聴きますから、楽しみと知識の３０です。今日は、音楽の表面だけではない広くて深い演奏を聴かせて貰ったような番組でした。ただの重なる音が楽器に依っても演奏者に依っても全然違う、そんな事分かっていたつもりが表面しか聴いてなかった。毎日色々な話を聞きます。嘗て、Ｎ響に入りたいというピアニストに会いました。一緒に１度だけ有名な若いピアニストの演奏会に行きましたら、終わってから、一緒に行ったお嬢さんが「あの人２度間違いましたね」と云いました。醒めました。この人のピアノはＮ響には入れないと思いました。音楽は表面じゃないとその時も思ったけれど、図らずも今日また感じた次第。毎日何かが教えてくれる、有り難いし何でも溢れていると痛く感じます。学びです。

彌　叡

誕生日

　12月11日は、成さんの誕生日、贈って下さったお花や玩具やメッセージに囲まれて、今年も倖せに年を重ねました。幼いときから人との付き合いが苦手だった彼が、大学以降沢山の人にご縁が出来て、誕生日を祝って頂き６０年台を忙しく仕事にもプライベートでも、充実するなんて、喜びって有り難く思います。ので。希望のにぎり寿司を頂きながら、つい自分の長い人生を思い出しました。良い1日にお礼を申します。

彌　叡

運針

　何十年もの間、着ていたものは、何だか捨てかねて、整理箪笥がいっぱいになっているので片付けを始めました。中に見慣れない包みがあって開けて見ました。小学生の頃、裁縫の時間に運針をさせられましたよね。さらしの生地に細かく縦横に縫ってあります。でも気付きました。これは私が縫ったものじゃない。母は九十才まで生きて姉と暮らしていたけれど、何もすることが無く、耄けるのを案じた姉が運針を勧めたと聞いた事が有りました。９人の子供を育てた母は自分の趣味を愉しむ時間も無かったんだろうな。巡り回って姉の死後私に届いた遺品でした。黙々と針を運ぶ母の背中が浮かんで、まぶたが厚くなりました。何十枚もあるこの雑巾、一枚宛ちゃんと使いますよ。でも、母の生け花は見事でした。結婚前、花嫁修業で習ったものでしょう。お正月に何時も生けていた、池坊流の松は私は、とても叶いません。運針をした切れの発見で思い出しました。色々。

彌　叡