削りたいけど

　何度か伊勢神宮に詣ったとき、硬いかつをぶしとスルメを戴いた。私の育った時代は、今のようにインスタントの調味料で味付けはしないからかつをぶしとだし昆布が基本でつゆ物を作るときは作る直前にかつをぶしを削ったものでした。良いおだしが出来ると美味しい料理が出来る、当たり前のことですよね。機械で削ったひらひらの花がつをは一日毎に味も香りも落ちていくし、沢山使わないと味が出ない。出来ることならその度に固いかつをぶしを削りたいのだけれど…体力気力タイミング中々整わないと我が儘で終わってしまうから出来るときにという事になっていますね。でも新年のお雑煮は毎年必ず手で削って利尻昆布と削り立てのかつをぶしとを使っておだしを作ってきたのですよ。まるでこけの一念みたいですけど。もうすぐ新年です。

彌　叡