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あの人は [独り言]

 コロナ禍に加え、灼熱の日々で、独り旅の私は、すっかり出不精になり、毎日がテレビ漬けです。外の空気を吸うのは、精神的にも必要だと何時も思っているから、時々の独り旅だけではなく、スーパーの屋上のベンチに座って、下界を眺めるのも中々良かった。そんな時私は、よく見知らぬ高齢者に声を掛けられたものでした。殆どが話し相手が常にいない寂しい八十歳を過ぎた人たち。独りあちこちを眺めている私を同じ境遇とみられるのか、とても明るい呼びかけでした。私は、実は独りが好きなのだけどそれは申しません。何故なら、必ず質問攻めになるから。皆、独りは寂しいものと思い込んでいるから、話のきっかけを作りたくないのです。あの方達はお元気なのかなと思い出します。八十五歳よと、自慢した人、胡瓜はお味噌をつけて食べるのが一番とおっしゃっひと、皺がねえと手の甲の皮膚をつまんで見せた人。たかだか10分位のお喋りだったのに、よく記憶に残っていて何だか懐かしいですね。もう少し涼しくならないと、独り歩きも少し不安だけど、あの時間も私の生きている歴史の1つです。人生って色々ありますね。今日も暑い!

彌 叡
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